インドに本拠を置くデザインスタジオ、DCデザイン社は、タタ『ナノ』のカスタマイズプランを公表した。約22万円の世界最安車に、1000万ルピー(約2000万円)のチューニング費用をつぎ込むという大胆な計画だ。
ナノは、全長3100×全幅1500×全高1600mmの4ドアコンパクト。エンジンは新開発624ccの2気筒ガソリンをリアに搭載、後輪を駆動する。最大出力は35ps/5250rpm、最大トルクは4.9kgm/3000rpm。トランスミッションは4速MTだ。
このエンジンはわずか600kgのボディには十分なスペックで、0-60km/h加速8.3秒、最高速105km/hを実現。環境性能も高く、燃費はインド国内ガソリン車で最高の23.6km/リットル。CO2排出量はインドでは最も少ない101g/kmを達成した。インドの排出ガス基準、BS-IVにも適合している。
ナノは7月からインド国内で納車開始。ドアミラーやワイパーは運転席側にだけ装備するなど、徹底的にコストを削減することで、11万2735ルピー(約21万7000円)からの価格を実現。世界に衝撃を与えた。
そんなナノを、DCデザイン社がカスタマイズ。エンジンは1.6リットル直列4気筒に換装され、最高速はノーマルの約2倍の200km/hを目指す。
外観は専用前後バンパー、ワイドフェンダーで迫力アップ。サスペンションやブレーキは強化された。足元は巨大な20インチのアルミホイールが装着される予定だ。
DCデザイン社は、フルカスタマイズ価格を1000万ルピー(約2000万円)と想定。このナノを、年間2-5台、インドで販売すると意気込む。果たして、スーパーカーに肩を並べる価格のナノが、目論見どおり売れるだろうか?