トレーラーハウスの輸入、製造、販売を手がけるトレーラーハウスデベロップメント株式会社(本社:東京都)は、トレーラーハウスを使用した運送会社の事務所が、日本で初めて運輸支局より認可を受けたと発表した。
中小規模のトラック業者が市街化調整区域(建築物は不可)を利用する場合、事務所など建築物の審査が厳しい。そこで事務所に“建築物でない”トレーラーハウスを使用することが考えられたわけだ。
この度、千葉県の運送会社サイコーの千葉支店として、千葉市郊外の市街化調整区域において、トレーラーハウスを使用した拠点事務所が千葉運輸支局より認可を受けた。
トレーラーハウスデベロップメントによると、建築を監督する千葉市は、建築物でないので開発許可は不要であるとし、運送業を監督する運輸局は、法的に問題がなければトレーラーハウスの事務所は認めるとしている。
トレーラーハウスデベロップメントは、企業コンプライアンスを重視したトレーラーハウスの有効活用を推進しており、大手レンタカー(ニッポンレンタカー、マツダレンタカー)の事務所などに実績がある。
トレーラーハウスデベロップメントも所属する社団法人日本トレーラーハウス協会は、トレーラーハウスは車輪が付いていながら光熱、上下水道などのライフラインを接続するため、建築物か車両か判断が分かれる場合があるという。
そのため、(1)建築物は立地に応じた制約があるが、車両として強引に設置する、(2)建築物は登記をし所有者が確定するが、トレーラーハウスは登記がないため、放置されても所有者がわからない、などの問題ががあるとする。
協会は、グレーゾーンにあったトレーラーハウスの存在を、JCBA(日本建築行政会議)で定められた設置基準を遵守し、安全性、快適性、周辺との協調性にまで踏み込み、大きな産業に育てるために活動している。
また、建築基準法第2条第1号で規定される建築物から除外されるトレーラーハウスの設置基準の方法を、日本トレーラーハウス協会が実用新案として申請し、特許庁より認められている。