【ポルシェ 911ターボ 試乗】ロマン・デュマのように…金子浩久

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911ターボ
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最高出力500馬力。最高速度312km/h。停止から100km/hに3.4秒。燃費は、8.7km/リットル。このようにパフォーマンス向上は著しいが、先代以前のターボから買い替えを考えている人にとって気になることは他に2点あるはずだ。エンジンがカレラ系と基本部分を共用化したことと、 PDKにオプション設定されたハンドル裏のパドルシフトだ。

元をたどればルマンカーのエンジンに行き着く先代までのターボのエンジンは、それ故にスロットルレスポンスや排気音なども他の『911』系と一線を画していた。特に、排気音の凄味。新型ではそれは姿を消したが、静粛性が大いに高まったので歓迎したい。なぜならば、長距離運転で疲れなくなるからだ。

パドルシフトよりも標準装備のスイッチの方が使いやすい。パドルは右がアップの左ダウンだから、つねに決められた手で操作しなければならない。しかし、左右に設けられたスイッチは、どちらでもアップとダウンが親指と人差し指で可能。

その上、サーキットや山岳路などでは、パドルやスイッチで自分が変速するよりも、クルマに任せてスポーツあるいはスポーツプラスモードを選んで走った方がはるかに賢く、速い。ポルシェのワークスドライバー、ロマン・デュマもそうやってエストリル・サーキットを攻めていた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

金子浩久|モータリングライター
1961年、東京生まれ。主な著書に、『10年10万キロストーリー 1 - 4』 『セナと日本人』『地球自動車旅行』『ニッポン・ミニ・ストーリー』『レクサスのジレンマ』『力説自動車』(共著)など。

《金子浩久》

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