首都高速会社(佐々木克已社長)が、レインボーブリッジや横浜ベイブリッジなど長大橋を使った公益的広告事業に積極的だ。
10月2日にはレインボーブリッジのライトアップで東京オリンピック招致を応援。11月も予定されているものだけで、14日には世界糖尿病デーに合わせたブルーライトアップをレインボーブリッジと横浜ベイブリッジで実施する。また、首都高速が主体となる公益的広告ではなく東京都の関連事業だが、12日には天皇陛下在位20年を記念したレインボーブリッジのケーブルイルミネーションもある。
テーマと関連する色彩でライトアップすることで、公益的なメッセージを伝えていこうというのが、公益的広告の目的だ。
一見、高速道路とは無関係なテーマを、なぜ同社が支援するのか。「通行するだけの道路ではなく、公共空間の新しい形を作りたい」と、この事業を担当する事業開発部事業企画グループ池田博久氏はいう。
道路を電車の中吊り広告のように屋外広告として使うことは法律で禁止されているが、色彩などでランドマークとなる長大橋などで社会に公益的なメッセージを伝える媒体となることはできる。この事業ではそうした目的を大切にして、広告依頼主には電気代などライトアップにかかる費用だけしか請求しないという。首都高速は新しい付加価値を模索している。