第41回東京モーターショーにおいて日産自動車は2009年5月に発売した『NV200バネット』をベースとした日産が考える新世代のユニバーサルデザインタクシーを提案する。
「これは、車いすに乗っている人、高齢になって体の自由が利かなくなった方、一般の人といったあらゆる人に乗ってもらおう、そんな“みんなのタクシー”が今回のテーマです」とは商品企画本部LCV事業本部商品戦略・企画グループチーフ・プロダクト・スペシャリストの田村利徳さん。
アピールポイントは3点。1点目は後席周りもゆったり乗れること。2点目は車いすの方にどうやって居心地良く乗ってもらうか。そして3点目は乗り降りしやすい装備である。
まず1点目の後席周りに関しては、「『セドリック』のタクシーだとフロントシートからリアシートまでの寸法がだいたい303mm。このクルマは約120mmほど延長して425mm。足が組めるほどの広さとなっています」。
2点目の車いすの方へのレイアウトは、「後席を畳むことによってもともと後席があった位置により近いところに座ってもらうようになっています。そこに若干スロープが付いており、車いすの方が安定して乗りやすい調査結果を反映し対応しています」と話す。
そして、3点目の乗り降りしやすい装備に関しては「なるべく段差を少なくするようにオートステップを装備したり、室内には、車内に乗り込む、あるいは左右に移動をするということを考えて大型アシストグリップを採用しています。そこには目立つ赤いカラープレートを付けて色覚障害の方でもわかるような配慮をしています」という。
なお、このモデルは2010年度の国内発売を予定している。