日立製作所と日立オートモティブシステムズは6日、自動車の走行姿勢を検出して横滑りを防止するシステム向けに、耐熱性、振動耐性を高めて従来の車室内からエンジンルームへの設置を可能にした小型複合センサ技術を共同開発したと発表した。
今回開発した複合センサは、MEMSの微細加工技術を活用、回転に伴う角速度と、自動車の前後、左右に働く加速度を測定する3個のセンサを3.4×8.3mmの1チップ上に搭載したもので、3軸の測定データから車体の動作を求め、ブレーキを自動的に制御し適正な走行状態を保つことを支援する。
また、複合センサに制御LSIと電源を組み合わせたセンサモジュールを試作し、検証実験を行ったところ、エンジンルームで使用可能なマイナス40 - プラス125度の温度耐性と振動耐性を確認した。これにより、エンジンルーム内の油圧制御部に直接センサモジュールを取り付けることが可能で、車室内に設置する場合に比べ、配線部品などが不要となり、システムの低コスト化も図れるとしている。