三菱自動車は第41回東京モーターショーに『i-MiEV CARGO』を出品する。これは『i-MiEV』のフロントドアやサイドシルから前、EV等のコンポーネントとシャーシーはそのまま使用し、後ろのサイドパネルやリアバンパーなどを新たに製作したものである。
「もともと i-MiEVは4人乗りのセダンということでよりパーソナルな使い方を提案する形でした。それに対してよりスポーティな走りだとか、よりパーソナルな位置づけで過去2回ほど提案したのが『i-MiEV SPORTS』。そしてこの i-MiEV CARGOは全く逆のどちらかというとパブリックなEVの使われ方、そういったもののリサーチ、市場の模索を目的に開発したものです」と話すのはデザイン本部デザイン推進部安井淳司さん。
「4人乗りの i-MiEVに対してリアシートとそれ以降の内張り、トリム類を取り払いアウターパネルを目いっぱいスクェアにすることで中に約1200mm四方の立方体に近い空間を設けました」という。
また、使い方に関しても新たな提案があるという。「CARGOという名前で表現しているように、商用といったものはもちろんのこと、個人ユースではレジャーや、個人事業主(花屋、食品の配達など)にも対応できます」。
「そして今後の可能性として、インフラなども含めて例えば医療現場であるとか介護施設であるとか。排ガスを出さないクルマなので、例えばクルマが建物の中まで入って行け、ベッドサイドで直接対象の方をベッドの上に降ろしてあげるだとか。そういった新しいクルマの使い方みたいなものまで検討できるのではないかという提案もしたい」と新たなクルマの世界の広がりを感じさせた。