レンタカー業界、人気はあっても業績悪化…帝国データバンク

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帝国データバンクは29日、レンタカー会社63社の経営実態調査の結果を発表した。

今年8月時点の企業概要データベースCOSMOS2から、レンタカー会社のうち、2006 - 08年度の3期連続で業績が判明している収入高5億円以上の企業を分析したもの。

調査の結果、レンタカー会社63社の2008年度の収入高合計は、6014億5900万円と前年度比2.4%の減少となった。2007年度は5.7%の増収となったものの、2008年度は一転して減収を余儀なくされた。
 
収入高の増減をみると、増収は2007年度の50社に対して2008年度は28社にとどまった。減収は11社から29社へと約3倍に増加した。
 
損益では、63社のうち、損益が判明した47社の最終損益の合計では、2007年度が34億5600万円の赤字だったのに対し、2008年度は85億0700万円の黒字となった。
 
しかし、これは利益が突出しているオリックス自動車の影響が大きく、残る46社合計では、2008年度の損益は1億3000万円の赤字。
 
損益の増減では、増益となったのは2007年度の24社から2008年度は12社へと減少した。減益は23社から35社へと増加した。
 
また、黒字企業は36社で、赤字企業が11社だった。
 
若者のクルマ離れなどからレンタカー需要が好調に推移しているが、レンタカー会社の業績につながっていない実態が明らかになった。この最大の要因は格安レンタカー業者の新規参入による過当競争によるもので、レンタカー会社は「利益無き繁忙」を続けることになりそうだ。

《レスポンス編集部》

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