フォードのインド戦略小型車…フィーゴ 登場

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フォードモーターは23日、インド・デリーで新型車フォード『フィーゴ』(FIGO)を発表した。2010年から現地工場で年間20万台を生産し、インド市場だけでなく、アジア太平洋地域やアフリカへの輸出も計画している。

フィーゴとはイタリア語で「クール」の意味。新型フィーゴは、欧州Bセグメントの人気車種『フィエスタ』をベースに、インド市場向けの専用内外装を採用する。

外観はフォードのデザイン言語、「キネティック」に従って設計。タイヤはできるだけボディ四隅に配置し、前後のオーバーハングも短縮。ダイナミックで躍動感を持たせたフォルムが特徴だ。ボリューム感のあるフェンダーアーチが足元のたくましさを演出。Bピラーをブラックアウトした効果も手伝って、ウインドウ面積が大きく見える開放感のあるスタイルを構築している。

生産はインド南部のチェンナイ工場で実施。フォードは同工場に5億ドル(約457億円)を投資して、生産能力を倍増させ、2010年初頭から年間20万台の量産体制を敷く。同工場はインドとしては初の最新塗装工程の導入などにより、CO2排出量を約20%削減させている。

また、フォードはチェンナイ工場を新興国向け小型車の主要生産拠点に位置づけており、新型フィーゴはインド国内だけでなく、アジア太平洋地域やアフリカにも輸出される。

フォードのアラン・ムラリーCEOはデリーで行われた発表会において、「我々はインド市場に最高の商品をフルラインで投入する。新型フィーゴはインドの顧客を満足させられる車だ」と力強く語った。

インド新車市場における小型車の販売比率は、全体の7割以上と高い。最大手のマルチスズキは2008年11月、新型『Aスター』(欧州名:『アルト』)の投入を宣言するなど、競争は激化の一途だ。フォードにとって新型フィーゴは、インド市場でのシェア拡大という重要な使命を持つことになる。

《森脇稔》

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