キアは15日、フランクフルトモーターショーで新型車『ヴェンガ』の概要を明らかにした。コンパクトなボディに広い室内空間を備えたMPVで、今年末から欧州市場で販売される。
キアは今年3月のジュネーブモーターショーで、『No3コンセプト』を披露。『Cee’d』(シード)のプラットホームを活用し、上質感あふれる小型車を提案した。ヴェンガは、No3コンセプトの市販バージョンである。
ヴェンガの全長は4068mmと、フォルクスワーゲン『ゴルフ』の4200mmよりも132mmコンパクト。全高は1600mmと高めに取られ、ホイールベースも2615mmを確保した。その結果、Bセグメントに属する取り回しの良さを維持しながら、Cセグメントに匹敵する室内空間を実現する。
デザインとエンジニアリングは、キアの欧州部門が担当。ヴェンガのフロントグリルやヘッドランプの形状は、今後のキアのアイデンティティになるという。
エンジンはガソリンとディーゼルがあり、いずれも1.4リットル直4と1.6リットル直4。最大出力は75 ‐ 115psで、アイドリングストップ機能が付く。排出ガス性能は、ユーロ5に適合させた。
室内はスライド機能付きの60対40分割可倒式リアシートを採用。シートを倒すだけで荷室スペースが拡大できる。フロア下には、サブトランクを用意。ガラス製のパノラミックルーフが爽快なドライブを可能にする。
新型ヴェンガは今年末から、欧州各国で販売がスタート。現地ではシトロエン『C3ピカソ』やオペル『メリーバ』などがライバルとなりそうだ。