【フランクフルトモーターショー09】VWの人気ミニバン2台…フェイスリフト

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フォルクスワーゲンは、『カラベル』と『カリフォルニア』のマイナーチェンジモデルを発表した。環境性能の高い新型ディーゼルエンジンを搭載するとともに、内外装を最新VWと共通イメージに仕上げたのがポイントだ。

フォルクスワーゲンは、商用車ベースのミニバン&キャンピングカーとして、欧州でカラベルとカリフォルニアを販売中。ベース車両は通称「T5」シリーズと呼ばれる『トランスポーター』と『マルチバン』だ。両車はフォルクスワーゲンの大ベストセラー商用車で、2003年の発売以来、累計セールスは100万台をクリア。また、1950年に発売した初代『T1』シリーズからの累計生産台数は、1000万台以上に到達している。

今回のマイナーチェンジの内容は、トランスポーターとマルチバンに準拠。エンジンは従来の1.9リットルに代えて、新世代の2.0リットル直4ターボディーゼル「TDI」を積む。フォルクワーゲンによると、この新エンジンは、1.9リットル比で燃費は平均約10%、CO2排出量は約20%改善しているという。

新ディーゼルは出力特性によって、4種類のチューニングを用意。最大出力と最大トルクは、それぞれ84ps/22.4kgm、102ps/25.5kgm、140ps/34.7kgm、180ps/40.8kgmだ。いずれも1250 ‐ 1750rpmという低回転域で、最大トルクを発生するフレキシブルなユニット。180ps仕様はツインターボとなる。

新エンジンは、最新コモンレールシステムやシフトアップインジケーターの導入により、欧州複合モード燃費は13.33 - 13.89km/リットルを達成。パーティキュレートフィルターなどの採用で、CO2排出量は190g/kmに抑えた。排出ガス性能は、ユーロ5基準を満たす。

外観はフロントマスクを一新。グリルやヘッドランプは『ゴルフ』や『ポロ』など、最新VW乗用車と共通イメージにアップデートした。空力特性に配慮し、ドアミラーの形状も変更。商用車では樹脂ブラックのバンパー色は、カラベルの上級グレードとカリフォルニアでは、ボディ同色で仕上げている。

室内は、インパネのデザインを大幅に変更。乗用車系と共通の3本スポークステアリングホイールが目を引く。オプションでタッチスクリーンナビゲーションやUSBポートなどを用意した。

安全面では、新世代ESP、ヒルスタートアシスト、緊急ブレーキを後続車に知らせるテールランプを全車に標準装備。オプションで、車線変更時の安全性を高める「サイドアシスト」、リバースギア連動カメラの「リアアシスト」を設定。また、2010年後半には、フォルクスワーゲンのLCV(ライトコマーシャルビークル)としては初の7速DSGが、4WDの「4モーション」との組み合わせで追加される。

新しいカラベルとカリフォルニアは、9月15日に開幕するフランクフルトモーターショーで正式発表。ドイツでは10月の半ばから販売が始まる。ワイドな室内に最新VW顔を得た両車は、欧州の顧客に好評を博しそうだ。

《森脇稔》

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