BMWグループのMINIは26日、MINIブランドの誕生50周年を記念したコンセプトカー、『クーペコンセプト』を発表した。2シーターのスポーツクーペというMINIの新しい方向性を提案するモデルである。
メカニズムなどの多くはMINIのハッチバックをベースにしているが、大きく異なるのはスタイリングだ。フロントマスクこそMINIシリーズとの共通性を感じさせるものの、リアはトランク部分が張り出したクーペスタイル。特徴的なのは太めのCピラーで、力強さやボディのしっかり感を演出する効果を発揮している。
また、ルーフには軽量アルミ構造を採用。ロールセンターを下げることで、優れたハンドリング性能を追求した。リアは独立したトランクを持つように見えるが、ガラス部分から大きく開口。シートを2シーターとしたこともあり、荷室容量は250リットルを確保した。
ボディサイズは全長3714×全幅1683×全高1356mm。MINIのハッチバック(全長3699×全幅1683×全高1407mm)と比較すると、15mm長く、51mm低い。全幅は変わらない。
クーペコンセプトはMINIシリーズ最強モデル、『ジョンクーパーワークス』の1.6リットル直4ツインスクロールターボ(211ps、26.5kgm)を移植。オーバーブースト時には、最大トルクは28.5kgmに向上する。
インテリアはスポーツシートや3本スポークのレザーステアリングホイールなどで、スポーティな雰囲気を強調。ドライバー正面の大型タコメーターには、2個の「クロノスイス」時計を埋め込んだ。これは初期のMINIのコンセプトカーをモチーフにしたものだ。室内全体には、ブラウンのレザーが効果的にあしらわれている。
MINIクーペコンセプトは、9月15日に開幕するフランクフルトモーターショーで正式発表。ハッチバック、『クラブマン』、『コンバーチブル』に続く第4のMINIとして、正式市販に期待が高まる。