ポルシェ 911GT3RS…生粋のスポーツモデル

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ポルシェ 911GT3RS…生粋のスポーツモデル
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ポルシェは19日、『911』の NAエンジン搭載車の頂点に位置する「GT3」をベースにしたセミレーシング仕様、「GT3RS」を発表した。そのPR映像が動画共有サイトで公開されている。

ベース車両は、今年3月のジュネーブモーターショーで発表された911GT3のマイナーチェンジ車。新しいGT3では、水平対向6気筒エンジンが3.6リットル(415ps、41.3kgm)から、3.8リットル(435ps、43.8kgm)へ発展した。このユニットは「カレラS」、「カレラ4S」、「タルガ4S」の3.8リットルをベースに、吸排気のバリオカムなどに専用チューンを施したものだ。

3.8リットル化の効果は大きく、クロースレシオの6速MTとの組み合わせが、0 - 100km/h加速4.1秒、最高速312km/hと、旧GT3の4.3秒、310km/hを上回るパフォーマンスをもたらした。

しかし、ポルシェは開発の手を緩めなかった。ノーマルでも充分以上に速いGT3を、サーキット性能を重視してチューンしたGT3RSを開発した。RSとはドイツ語で「レーンシュポルト」の頭文字。歴代911に用意されてきた伝統の軽量バージョンである。

最新の911GT3RSの3.8リットルエンジンは、専用チタニウムエグゾーストシステムの採用などにより、最大出力は15psプラスの450psを達成。その発生回転数は7600rpmから8500rpmへ引き上げられ、いっそう高回転志向になった。リッター当たりの最大出力は118psと、NAエンジンとしては世界トップレベルにある。

トランスミッションは、GT3よりもさらにクロースレシオ化されたショートストロークの6速MT。この6速MTを駆使して、GT3RSは0 - 100km/h加速4秒、最高速314km/hと、GT3を0.1秒、2km/h上回る911のNAエンジン最高峰の性能を発揮する。

外観は、専用の大型カーボン製リアウイングやワイドフェンダーがGT3よりもスパルタンな雰囲気。アルミホイールやドアミラーをボディカラーと異なる色でコーディネートできるのも、GT3RSだけだ。室内には「RS3.8」のロゴ入りバケットシート、ロールケージ、スウェード製ステアリングホイール&シフトレバーなど、レーシングライクな装備が奢られた。

足回りはGT3をベースにしながら、前後トレッドを拡大。タイヤは前245/35ZR19、後ろ325/30ZR19サイズを装着する。車高も若干ローダウンした。さらに、ハード走行時にエンジンマウントを硬化させるPADM(ポルシェ・アクティブ・ドライブトレイン・マウント)と、4輪独立で減衰力を調整するPASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメントシステム)を、サーキット寄りのセッティングに変更している。

各部の軽量化は徹底的に行われているが、ユニークなのはリアに置かれるオプションのリチウムイオンバッテリー。通常のバッテリーよりも10kg軽く、サーキットでコンマ1秒を削りたい顧客に受け入れられそうだ。

911GT3RSは、9月15日に開幕するフランクフルトモーターショーで正式発表。ドイツでは2010年1月に発売される。現地価格は12万2400ユーロ(約1654万円)から。サーキットでの驚異的なパフォーマンスを収めたPR映像は、動画共有サイトで見ることができる。

《森脇稔》

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