オンラインコンテンツも“当たり前”の機能として搭載
VICSによる渋滞情報や駐車場の満空情報などライバル他社の目玉機能がないように見えるが、実はどちらも対応している。渋滞情報は標準状態で渋滞を考慮したルート検索がされるようになっているし、地図上の渋滞表示もされる。
満空情報は周辺の駐車場検索をすると表示される。どちらもとりたててアピールするようなメニューになっておらず、当たり前の機能というスタンスのようだ。また、ルート検索は有料道路の利用、回避だけでなく、距離優先、主要道路優先、道なり優先から選べるようになっている。このあたりもカーナビ専用機に近い感覚だ。
◆ドライブログで走った記録をパソコンに保存
MapFanナビークルは今年6月にバージョンアップし、ちょっとマニアックな機能が追加された。それがドライブログだ。
これは走行軌跡をケータイのSDカードに保存しておき、メールで自分のパソコンに転送できるというもの。こういった機能はカーナビ専用機でもあまり例がないが、じつはドライブやツーリングが大好きな人を中心に、走行軌跡を残したいという需要は意外と多い。そこに目を付けたわけだ。軌跡データはKMLかGPXで保存できるが、これはどちらも広く利用されているオープンフォーマットだ。
インクリメントPのパソコン用地図ソフトMapFan.netで表示できるのはもちろん、GoogleEarthに自分が走ったコースを表示させることも可能。これはドライブ旅行の記録に打ってつけだ。
◆実は便利な「アドレス帳に保存」
もう一つ、あまり知られていない機能を紹介しよう。MapFanナビークルは目的地の登録で、「アドレス帳に保存」を選ぶことができる。文字通りケータイのアドレス帳に検索したポイントを位置情報付きで登録する機能だ。MapFanナビークルが起動していなくてもアドレス帳からそのポイントを地図の中心にして直接起動できるし、ケータイを機種変更したりナビアプリを変更した場合でも、アドレス帳の情報なら引き継ぐことができる。
MapFanナビークルは機能満載といった雰囲気ではなく、メニューなども非常にシンプルだ。しかし、実は渋滞情報、駐車場満空情報にも対応しているなど、最新ナビとして必要なポイントはしっかり押さえている。カーナビ専用機と同じ地図なので基本的な実力も高い。控えめで出しゃばらないが実力は高いという、よくできた道具のような印象だ。日常的にさりげなくナビを使いたい人にぴったりと言えるだろう。