大容量キャパシタ市場調査、アイドリングストップ車向けに期待 矢野経済研究所

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矢野経済研究所は、大容量キャパシタ市場の調査を実施し、結果をまとめた。

大容量キャパシタとは、静電容量が1F(farad)より大きく、セル形状の捲回型(円筒型)や積層型(角型)のキャパシタをさす。

調査結果によると、二次電池の代替またはその補助電源として期待される大容量キャパシタ市場は、2008年度下期の景気後退の影響を受け、30億5500万円と前年度並みかやや縮小傾向だった。2009年度は、景気回復の兆しが期待できるといわれるなか、大容量キャパシタ需要も拡大に転じ、メーカ出荷金額ベースで35億1500万円、前年度比15.1%増と大きく伸長すると予測。

また、2010年度は、リチウムイオンキャパシタメーカが2009年度に相次いで量産設備を増強する計画であるため、拡大傾向に更に拍車がかかると予想している。

2003年からの自動車用電動ブレーキ向け、2005年ごろからOA機器や産業機械、運搬機(クレーンなど)、精密機器製造ラインなどの瞬間電圧低下補償装置(瞬低)向けで採用拡大が進み、大容量キャパシタは着実に市場を拡大している。2009年度には企業の設備投資も回復基調に転じることが予想されるため、大容量キャパシタの既存需要に加えてリチウムイオンキャパシタの新規需要が立ち上がるものと予測。

2010年度以降の市場は、期待されるアイドリングストップ車向けの需要開拓が大きなカギを握るとしている。

《レスポンス編集部》

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