ホンダ、米国進出50周年

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米国ホンダは11日、米国に進出してから50年を迎えたと発表した。カリフォルニア州トーランスの本社では、記念式典が行われた。

ホンダが初めてアメリカに販売店を置いたのは、1959年6月11日。ロサンゼルス市街地にオープンした小さな2輪販売店がルーツである。この時点では50ccのバイク、『ホンダ50』を取り扱っていたに過ぎなかった。

ホンダの名を米国に広めたのが、1973年に発売した初代『シビック』である。第1次オイルショックの真っ只中にデビューしたシビックは、クリーンな排出ガス性能を備えた「CVCC」エンジンを搭載。大排気量V8がメインの米国ビッグ3に「対応不可能」と言わしめたマスキー法(大気汚染防止法)へ、いち早く適合させた。初代シビックは1977年、EPA(米国環境保護局)から、米国で最も燃費のいい車として認定を受けている。

また、ホンダは創業者、故本田宗一郎氏の「需要のある地で生産する」の考えにのっとり、日本メーカーとして最初に米国現地生産を開始したことでも知られる。1979年、オハイオ州メアリーズビル工場で2輪車、そして1982年11月には同工場で初代『アコード』の生産をスタート。2009年5月には、米国における4輪車の累計生産台数が1500万台を突破している。

得意の環境技術でもライバルに先行した。1999年には米国初の量産ハイブリッド、初代『インサイト』を発売。日本では1997年、トヨタが初代『プリウス』を発表したが、米国上陸は遅れたため、米国ではインサイトが量産ハイブリッド第1号車となった。

さらに、2002年には燃料電池車『FCX』を発表。2008年には4ドアの『FCXクラリティ』をリース販売した。2009年3月には2代目『インサイト』を投入。今後はハイブリッドスポーツ『CR-Z』の発売が計画されている。米国ホンダの岩村哲夫社長は、「我々はこれからの50年も、持続可能な社会を目指して、さらに環境技術の開発を促進していく」と語っている。

現在、米国内にホンダは10の生産拠点、14のR&D施設を構え、2万7000人以上のアソシエイツ(従業員)を雇用。部品などの米国内取引先は、34州545社に上る。ホンダの米国50年は、現地文化に根ざした50年だったことを示している。

《森脇稔》

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