ひき逃げ被害者、記憶を失いそのまま帰宅

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2日、鹿児島県喜界町内の県道で、路肩を歩いていた女性がクルマにひき逃げされ、重傷を負う事故が起きた。警察が事故発生を把握したのは、運転手が出頭した翌朝。被害者の女性は事故のショックで一時的に記憶を失い、帰宅していたという。

鹿児島県警・奄美署によると、警察が事故発生を把握したのは3日朝。同署に出頭してきた55歳の男が「昨夜(2日の午後11時40分ごろ)、喜界町中里付近の県道をクルマで走行していた際、何かとぶつかった気がする」として届け出た。

現場には女性物の靴と帽子が落ちており、警察では女性が被害を受けた人身事故の可能性が高いと判断したが、周辺に被害者の姿は見当たらなかった。このため、継続して捜査を行っていたところ、3日午後になり、同町内に住む52歳の女性が「クルマにはねられ、足を骨折したかもしれない」と届け出た。

女性は3日午前に自宅で起床した際、足などの尋常でない痛みに気づいた。同日午後に病院で診察を受け、この結果として右足の骨折や打撲が判明したが女性には受傷に対する心当たりがなかった。病院から帰宅する際に利用したタクシーがたまたま現場となった県道を通過。「昨夜このあたりでひき逃げがあったらしい」と世間話をしたことから、「もしかして自分が事故に遭ったのではないか」と思い、警察に届け出たという。

捜査の結果、現場から発見された遺留品は、届け出た女性のものと判明。このため警察は出頭してきた男を自動車運転過失傷害や道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕している。

被害者の女性はクルマにはねられたショックで、一時的に記憶を失う状態になったとみられる。

《石田真一》

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