26日マイナーチェンジして発表されたスズキ『エスクード』の最大のポイントは、設定されている直4とV6の双方のエンジンが新開発ユニットに切り替わっていることだ。
今までの直4は2リットルで145ps/19.7kgmというスペックだったが、今回からは2.4リットルに排気量を拡大して166ps/22.8kgmまでパワーアップしている。
V6も従来の2.7リットルから3.2リットルとなり、スペックも184ps/25.5kgmから、224ps/29.0kgmに進化した。トランスミッションは従来と同様に、直4は4速AT&5速MTでV6は5速ATを組み合わせている。
エスクードのエンジン設計を行った成田正紀さんは「新しいエスクードの直4エンジンは、排気量アップのほかにもスズキ初のロータリーバルブ式可変吸気システムを採用することで全域のトルクアップを図っています。また、バランサーシャフトやタイミングベルトにサイレントチェーンを使い、エンジン自体の静粛性の向上を図っています」
「3.2リットルのV6には吸排気VVTシステムを採用し、低燃費と高出力化を図っています。V6にも騒音の少ないロッカーアームを採用し、制振構造樹脂製ヘッドカバーを採用することで静粛性を高めました。直4はスズキ独自で開発したものですが、V6はGMのユニットをベースにヘッドまわりに当社が改良を加えたものです」とコメント。
ほかにもパワートレインでは液封エンジンマウントのサイズアップや、プロペラシャフトのジョイント部に振動の少ないスライド可能式等速ジョイントを採用するなど、静粛性や制振性を高める改良が加えられている。
これらの多数の改良により新型エスクードの走りは、単なるパワーアップだけではなく、走りの質感も大幅に高まっているに違いない。