18日に行われた首都高速道路「点検・補修デモンストレーション」では、コンクリート部分と鋼鉄部分に別け、「点検・調査」と「補修・補強」の技術を公開。コンクリートおよび鋼鉄部分のさまざまな診断手法を観察してきたが、今度はいよいよ治療の域に入る。
首都高橋脚部分の鋼構造物の点検・調査で発見された披露損傷(亀裂)部分は、人体の骨折のギプス治療と同じイメージで補修・補強が施される。
補修・補強デモでは、亀裂ができやすいといわれる橋脚の桁の交差部分で行われた。6号向島線のデモ現場にも、道路方向に延びる主桁と、左右方向にハリとして支える横桁の部分が交わる部分に、数十センチにおよぶ亀裂ができていた。
まず補修だが、亀裂部分にかかる負荷を分散する目的として、亀裂部分に新たに特殊カッターで切り込みを入れる作業が行われる。そしてギプスの役をする「当て板」(鋼板)をボルト締めして亀裂部周辺を固定し補強するという一連の作業が繰り返される。
このような補修・補強作業は、ひとつの作業チームで1日5 - 6か所のペース(首都高関係者)で行われるという。