首都高 点検補修デモ…鉄を診る

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18日に行われた首都高速道路「点検・補修デモンストレーション」では、コンクリート部分と鋼鉄部分に別け、「点検・調査」と「補修・補強」の技術を公開した。

鉄素材でできている鋼構造物の点検・調査については、主に「亀裂」と「ひずみ」を発見するためのいくつかの手法を紹介。亀裂やひずみは、高速道路上を通る車両の大型化や、道路の経年劣化によって橋脚の溶接ルート部や継ぎ手部分に多く発生するといわれ、鋼鉄部分はコンクリート部分よりも多くの化学材料や計測機材を使用してそれらがチェックされる。

今回紹介された点検手法は「磁粉探傷試験」「超音波探傷試験」「マクロ組織試験」「ひずみ計測」など。

鉄の表面の欠陥を検出する「磁粉探傷試験」は、強い磁性を持つ鋼材に電磁石をあて検査面を磁化させ、傷部分に磁束の変化(磁極発生)を起こす。そこへ蛍光磁粉をあてることで、亀裂部分が蛍光を放つことで発見できるという手法だ。ブラックライトにあてられた試験金属片にはくっきりと亀裂部分が光って現れ、見学者たちは皆驚いていた様子。

また、さまざなま鋼材を溶接してできている首都高速の橋脚で、鋼材と溶接部の組織の違いを発見させる「マクロ組織試験」という手法もある。耐水ヤスリで検査面を研磨し、硝酸アルコールでエッチングを施したあと流水で洗浄し観察すると、組織の違いがわかるように表面に模様が現れ、亀裂の位置関係を明確にすることができるという。

さらに、首都高通過時の「ガタン」という音の原因である継ぎ目(ジョイント部分)などを堺に、鉄鋼材にひずみが生じていることも、6号向島線橋脚下で実際にデータで示して見せていた。

このような首都高上の亀裂・ひずみなどの補修が必要な箇所は、現在779か所あるという。このデモ当日の時点で469か所が未だに未補修で、首都高は「2010年度までに完了する予定だ」と話している。

《レスポンス編集部》

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