マツダがコミュニケーションのキーワードとして使用している「Zoom-Zoom」。それを最初に使用したのは2002年にリリースされた初代『アテンザ』であった。
このアテンザは、若々しいデザインや快活な走りが支持されて日本国内のみならず欧州や北米でもスマッシュヒットとなり、そのキーワードとともにマツダのブランドイメージ向上に大きな役割を果たすこととなった。
「重視したのはデザインです。じつはヨーロッパでも、とくにセダンはまずデザインなんですね」
満を持して投入された2代目アテンザについて、商品企画ビジネス戦略本部商品企画部の水口浩司氏がこう語る。またマツダがクラフトマンシップと呼ぶ各部のつくり込みや上質感、さらには走りのクオリティといった部分も大幅なレベルアップがなされた。
初代アテンザは20代後半 - 30代の若いユーザーから厚く支持されたが、いっぽうでセダンユーザーのコア層である50代以上のユーザーにはアクセスしきれなかったという。
新型は今までのユーザーを大事にしながら、この層を取り込むことを最大の狙いとしている。そして同時に、これはアテンザにとって大事な市場であるヨーロッパで、プレミアム勢のすぐ後ろ、現在はVW『パサート』がを占めている位置にチャレンジしていくためにも必須な要素なのだ。
「Zoom-Zoom」をそのまま継承するだけでなく、こうした全方位の進化で新たに世に問うという意気込みに新型アテンザが謳うのは、「Zoom-Zoom」のさらなる進化。
初代と同様、今後のマツダの方向性や意気込みを示す重要な位置を担うモデルであることは間違いない。