日本ムーグ、富士重の大型風力発電システムにピッチ制御システムを納入

自動車 ビジネス 企業動向

日本ムーグは、富士重工業の大型風力発電システム「SUBARU 80/2.0ダウンウィンド型風力発電システム」向けに、最新型電動式ブレード・ピッチ制御システムを開発し、2008年の量産から採用されると発表した。

ピッチ制御システムは風力発電機のブレードの回転角度を制御し、風の強さによる風車の回転速度を一定にするようにコントロールする装置。暴風によるオーバースピードも抑制し、風力発電機の寿命に影響する振動を防ぐなど、大型風力発電機に必要不可欠な基幹システムだ。

今回導入する日本ムーグの電動式ピッチ制御システムはコンパクトな設計とプラグ・アンド・プレイ機能を搭載しているため、ハブ内におけるピッチ制御システムの省スペース化と、迅速で容易なメンテナンスが特長。加えてシステムにはブレードの独立制御、リモート診断機能、緊急時のフェールセーフ機能、予備電力としてエネルギーストレージユニットが搭載されている。

ピッチ制御システムの開発では、富士重に協力を依頼し、技術的な仕様決定後、実機で2007年4月から性能評価試験を約6か月にわたって実施した。富士重の評価基準をクリアし、所定の性能が安定して発揮できることを確認、今回システムが80/2.0ダウンウィンド型風力発電システムの量産機に対して、正式に採用が決まった。

日本ムーグは富士重工業向けに、データ、電力、制御信号をナセルから回転するハブへ伝達するスリップリングも提供した。このスリップリングは、ムーグ独自のファイバーブラシ技術を採用しており、メンテナンスフリーとなる。

日本ムーグでは、今回の実績を生かし、今後国内外のメーカーに対して営業活動を加速し、風力発電市場へ積極的に展開すると、している。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集