最近は国産車の純正オプションなどでも用意される、雪道で使用する布製のタイヤ滑り止め『オートソック』。その魅力は装着が簡単なことだ。
装着の手順はオートソック本体をパッケージから取り出してタイヤに被せ、そしてクルマを動かしてタイヤを半回転させたあとで、残っている部分に被せれば完了する。被せたあとは固定しなくても、走っているうちにトレッド面の布本体とオレンジ色の十字バンドが引き締り、自然にタイヤに固定される仕組みだ。
外すときはその逆で、上部に被っているオートソックをタイヤの内側から外し、クルマを少し動かせば簡単に外すことができる。初めて装着しても両輪で2分程度で行なえ、慣れてしまえば1分半程度で装着することができるだろう。これならFR車の後輪に装着するのも、難しくはない。
オートソックAS社のモッテン・ダーレ氏は「オートソックの布は濡れることで少し縮んで、タイヤにフィットする構造になっていますので、50km/h以下の雪道での走行なら、外れることはありません」
「また、装着に力やテクニックを必要としませんので、女性でも簡単に脱着できる」という。
実際にオートソックを装着したクルマで雪道を走行してみたが、外れたりずれることはなかった。オートソックの脱着の簡単さはゴム製のチェーンなどと比べると飛び抜けてよく、これ以上装着が簡単な滑り止めはほかにはないだろう。
雪降る中でのチェーンなどの滑り止め装着作業は、寒さが身にしみるほどのつらいものだが、オートソックならそれら脱着作業はじつに容易で、まったく苦にはならないはずだ。