デンソーの深谷紘一社長は25日、「ガソリンエンジンでは、使用する燃料エネルギーのうち、20%程度しか実際にクルマが走るために使われていない。80%もの燃料エネルギーが失われている」と東京モーターショーのプレスブリーフィングで訴えた。
デンソーではエネルギーマネジメントシステムをテーマに、エネルギー損失を削減するための技術開発に取り組んでいる。エネルギーの損失には、ラジエータなどから外部に放出される熱エネルギーと減速時やアイドリング自に失われる運動エネルギーがある。
「熱エネルギーに関しては、現在、エンジンからの排熱を電気に変換するための新しいシステムを開発している。また、運動エネルギーのより効率的な利用を進めるため、減速エネルギーを電気に変換する技術を改良している」と深谷社長は具体的な取り組みについて説明した。
デンソーはいま、「地球温暖化防止」、「環境負荷物質の低減」、「清浄な大気の確保」に寄与する新製品や技術の開発に拍車をかけている。