一人乗りの三輪コミュータ、トヨタ『i-REAL』は、モビルスーツを連想させる斬新なデザインやユニークな動きで大人気を博した2003年の『PM』、2005年の『i-unit』、『i-swing』に続く、同社のパーソナルモビリティシリーズの第4作。
「REAL」という車名を見てもわかるように、今回は車道ではクルマと、歩道では歩行者と実際に共存できることを目指している。従来モデルは閉じられた空間での遊びの域を出なかったが、i-REALの位置づけは実用車なのだ。
三輪の配置を前作までとは逆に、前2輪、後1輪とした。このレイアウトで、車道を走るときのスタビリティは飛躍的に上がったという。動力性能も一般道であれば、交通の流れに後れを取るようなことはない。
歩道を走るときは、直立に近いディメンションとなり、最高速度は6km/h、すなわち電動シニアカーと同レベルとなる。ボディには接触センサーが仕込まれ、人間と接触した場合は即座に停止するよう工夫されている。
航続距離は1充電あたり約30kmで、充電にかかる時間は1.5 - 2時間程度。実際に発売にこぎ着けるためには、法改正などさまざまなハードルを越えなければならないが、ハードウェアとしてはかなり煮詰まってきている。東京モーターショーのトヨタブースでは毎日、このi-REALによるパフォーマンスが披露される。未来のモビリティを予感させるその動き、ぜひナマで見ておきたい!