三菱自動車が発表した『ランサーエボリューションX』は、パーフェクション(究極美)という言葉を掲げている。究極の機能美を体現するコンセプトだという。
まずフロントのライセンスプレートは、三菱セダンのアイコンである逆スラントノーズ・台形グリルを遮ることなくレイアウトされた。プロダクトエグゼクティブの中尾龍吾氏は、「これは、空気の流入量を稼ぎつつ、流れを損なわないためのもの」と説明する。
フロントフェンダー後方に設置されたエアアウトレットに関しては、「後方排気となったエンジンによりこもりやすくなった熱気を逃がすことが命題にあったからだ」という。併せてタービン冷却のために、NACAタイプのインレットも備えた。
今回のランエボでも、ルーフ・ボンネットにアルミを採用している。そのルーフ両端にあるバルジが目に付くのだが、「アルミで狙いの形状をつくるためにできたもの」と、中尾氏は語った。一般的な、ルーフのプレス形状にはない“スッキリ”した表情が新鮮。
エボ7から続くブリスターフェンダーは、ギャランフォルティスとの差別化にもなっている。デザイン部エキスパートの松延浩昭氏は「ブリスターフェンダーのほうが空力的にはやはり有利」と言う。