21日、日本EVクラブによる「電気フォーミュラーを作ろう!」の第2回教室が開かれ、EV(電気自動車)の原動力のモーターの原理と構造を学んだ。
教室では講師として日本EVクラブの椛沢明氏が「モーターの理論」と題した講義を行った。
講義の中で、電気自動車が必要とされる背景として、2050年までにCO2の排出量を半減させるには、中国などの進展国による自動車の保有台数増加を見込むと、世界規模で05年比4.7倍相当の燃費向上が必要となることなどが紹介された。
自動車の対策として、「ガソリン」「ディーゼル」「ハイブリッド」とエンジンで行われている無駄なく燃やすという改善策も、いずれも化石燃料を燃やしていることには変わりはなく、燃費向上の技術開発もやりつくした感があるのだという。
電気自動車を取り巻く状況としては、ハイブリッド車の普及によって電池の性能が上がり、また部品の価格が下がってきたという。リチウムイオン電池では、電気を蓄えられる量「エネルギー密度」が鉛電池に比べ4倍にまで性能が向上している。
そこで、電池だけでも相当走れるということがわかってきて、スバル『R1e』や三菱『i-MiEV』などの電気自動車が出てきたのだという。
電気自動車は走行中はCO2を排出しないが、その国の発電方法によってCO2の排出量が変わる、といったことから環境問題が万事解決されるというわけではない、しかし石油資源の有効活用といった点では、いずれ石油に替わるもので走る自動車に替えていかなければならないのは確かだ。