東レ、日米仏3拠点で炭素繊維の設備増強

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東レ、日米仏3拠点で炭素繊維の設備増強
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東レはこのほど、航空機用途をはじめとするPAN系炭素繊維の本格的な需要拡大に対応するべく、日米仏3拠点で同時に炭素繊維「トレカ」複合材料の生産設備増強を決定した。

総額550億円を投じて、2009年初めまでにグループ全拠点で設備増設を実施するほか、国内では愛媛工場(愛媛県松前町)に次ぐ2番目のプリプレグ(炭素繊維樹脂含浸シート)生産拠点として、新たに石川工場(石川県能美市)に生産設備を新設する。

今回の増設計画では、米国子会社のトーレ・カーボン・ファイバーズ・アメリカ社(CFA社、アラバマ州)とフランス子会社のソフィカール社(アビドス市)にそれぞれ年産1800トンの大型生産設備を増設し、国内では愛媛工場に年産400トンの高性能炭素繊維の生産設備を増設する。特にCFA社では、今回の増産に対応してプリカーサ(原糸)の生産設備も増設する。

炭素繊維複合材料はまだ自動車分野では一部の部品にしか使われていないが、「環境・燃費のことを考えると、多少高くても使わざるを得なくなる」と、榊原定征社長は自動車業界へ積極的に売り込んでいく方針を示している。

《山田清志》

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