日産自動車は、アルミニウム鍛造技術会から「アルミニウム鍛造貢献賞」を受賞したと発表した。
アルミニウム鍛造貢献賞は、1986年に創設されたアルミニウム鍛造技術会が創立20年を記念して、アルミニウム鍛造技術の向上や開発、またその普及に貢献し、今後さらにアルミニウム鍛造及びアルミニウム鍛造技術会への貢献が期待できる個人、団体に対して贈呈するもの。
同社の今回の受賞は、「自動車サスペンション部品へのアルミニウム鍛造品の普及への貢献が非常に高く、かつ、更に今後アルミニウム鍛造品および鍛造技術会への貢献が大きく期待できる」と評価された。
同社は、1999年に『スカイラインGT-R』でサスペンション部品へのアルミニウム鍛造品の採用を開始した。サスペンションにアルミニウム鍛造品を採用することで、バネ下質量の軽量化と高剛性化を実現し、思い通りにクルマが動く優れた応答性と高いスタビリティを実現したと、している。現在では、13車種に採用しており、今後も採用拡大を進めていく。
また、今月発売予定の新型『スカイライン』では、通常のアルミ鍛造材に比べ、強度を40%以上向上させた超高強度アルミ鍛造材を世界で初めて開発し、フロントロアアームに採用した。フロントアッパーリンク、リヤアッパーアームには高強度アルミ鍛造材を採用した。
加えて、その他アルミ工法として、フロントサスペンションメンバーにアルミ高真空ダイカスト一体構造、ロワリンクリヤにアルミ高真空ダイカスト工法、ラジアスロッドにアルミ摩擦圧接工法をそれぞれ採用し、フロントとリヤのサスペンションメンバー、リンクのトータルで、現行スカイライン比で約7kgの大幅な軽量化を実現した。