マツダは28日発表した2006年3月期決算で、中期計画「マツダモメンタム」(04−06年度)をほぼ達成したことが明らかになった。同計画は最終年度となる06年度に、(1)営業利益1000億円、(2)純有利子負債自己資本比率100%以下、(3)連結出荷台数125万台---の達成を掲げていた。
前期(06年3月)の段階で営業利益は1234億円、純有利子負債の自己資本に対する比率も62%まで低下し、いずれも1年前倒しで達成した。
一方で前期の出荷台数は114万9000台にとどまった。今期(07年3月)は121万台の計画でなお4万台ショートする。この部分だけは、あえて「目標先送り」(井巻久一社長)とする。
井巻社長は「ブランド強化を優先させるため」と説明した。今期は米国販売を1割程度拡大させるが、インセンティブは前期に続いて「削減させる」計画であり、台数よりブランド力の向上に重点を置く方針。