17日、日産『フーガ』にかねてから噂のあった4.5リットルV8エンジンを搭載した「450GT」と「450GTスポーツパッケージ」が追加設定された。
この4.5リットルエンジンは『シーマ』に搭載されている「VK45DE」をフーガ用にセッティングしたもので、最高出力は一気に333psにまで引き上げられている。
エンジン以外にはV6モデルとの違いは少なく、外観上はリヤバンパーが約60mm長い北米仕様と同じサイズになり、マフラーが4本出しになった程度。ホイールは450GTが、V6には設定がなかった18インチを採用しているが、スポーツパッケージはV6と同じ19インチを履いている。
インテリアでも空調付き本革シートが標準装備となり、木目パネルがフェイクから本木目に変更されているが、一見して豪華さが増しているようには見えない。唯一の特別装備といえるのが、ピアノブラックのパネルに黒革の内装を組み合わせることができるようになったぐらいだ。
このことについて、フーガの開発責任者である日産自動車商品企画本部 セグメント チーフプロダクトスペシャリストの大澤辰夫さんは「4.5リッターV8の日本導入の計画は開発当初からありました。その中でV8はフーガの動力性能を象徴するモデルにしたかったんです。そのため、装備や外観に優劣をつけるつもりは、最初からありませんでした」
「2.5リットルも3.5リットルも使う状況によって、それぞれ良いところがあります。もちろん450GTがトップグレードですが、排気量の差はクルマに松竹梅のような差をつける違いではありません」とコメント。
今回追加された450GTは、走りの上ではトップグレードにはなるものの、豪華装備を満載した最上級モデルという位置付けではないようだ。