6+Oneのコンセプトによる2列目中央部分の使い勝手が大きなポイント。窮屈な7人乗りにするより、6人がゆったり乗れるミニバンを目指したのはひとつの考え方。定員いっぱいの7人が乗る機会は実際には少ないからだ。
スライド式に変更された左右のリヤドアは開口部が『MPV』以上に大きく、乗降性にも優れている。ミニバンとしての基本機能はじゅうぶんによくできている。ドア構造の変更は車両重量の増加につながり、ボディはやや重くなったが、107kWのパワーを発生する2リッターエンジンの動力性能は平均レベルというか必要にしてじゅうぶんなもの。まあこれでもなかなかよく走ると思っていい。
さらに2.3リッターエンジンの搭載車になると、一段とスポーティな走りが可能になる。ハンドルを切ったときにダイレクトなレスポンスを感じさせることや、安定感の高い足回りの設定など、ミニバンでもマツダ車らしいスポーティさが実現されている。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★☆☆
松下 宏| 自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。