トヨタが新開発した安全技術VDIM(アクティブステアリング統合制御)は、従来のVDIMを進化させ、ステアリングの切れ角も制御、発進時などの安全性を高めた技術だ。
VDIMは、車両安定性制御システムであるVSC(ビークル・スタビリティ・コントロール)と、ABS(アンチロック・ブレーキシステム)、TRC(トラクションコントロール、電動パワーステアリングなどのシステムを統合し、ドライバーの操作と車両の挙動を常に把握することで、車両の挙動が限界に至る前から制御を開始し、車両姿勢を安定させる技術で、2004年7月に『クラウンマジェスタ』に搭載した。
今回開発した新しいVDIMは、ハンドルの操作量とタイヤの切れ角の関係をフレキシブルに変化させることができるVGRSを使って、従来のVDIMに前輪の切れ角を最適にコントロールするアクティブステアリング機能を新たに統合した。
これによって車両左右輪の接地面の摩擦係数(滑りやすさ)が異なるような不安定な路面での発進・制動時でもブレーキ、エンジン、ステアリングトルクとあわせて前輪の切れ角を最適に制御する。これによって車両が偏向することを防ぎ、より高い予防安全性と理想的な車両運動性能を実現すると、している。