GM、08年までに2万5000人をリストラ

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GMは現在の財政的危機を乗り切るために、“世界一の自動車メーカー”の地位を投げ打つ可能性もある大賭博に出る。

GM会長、リック・ワゴナー氏が明らかにしたリストラプランは、今後3年間で北米でのGMワーカー2万5000人をカットする、という大胆なものだった。

この人員削減により、GMには年間で25億ドルの経費削減が可能になるという。国内で減らされた分の生産は、カナダや南米、中国などの工場に振り分けられる。

かつて日米自動車貿易摩擦で日本のメーカーが生産拠点をアメリカ国内に移し、「アメリカ産」であることを強調したのとは逆に、アメリカ、そして世界ナンバーワンのメーカーが生産の拠点を海外に移すことになる。

近い将来、「輸入車」GMと「国産」の日本車がアメリカ国内でシェアを争う、という構図が見られるかも知れない。

ワゴナー氏はこの決断について、「GMは正しい方向に向かっている。これによりキャッシュリザーブを増やし、体力を回復する」と強気の発言をしているが、今後国内でのUAW(労組)との調整など、難題が山積みの状況には変わりがない。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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