フォード・コンセプト『SYNUS』(サイナス)が想定する舞台は2010年。5年後の近未来、都市部における「安全なコンパクトカー」をテーマに作り上げられたコンセプトモデルだ。デトロイトモーターショーにて提案。
取り回しの優れたBセグメントのコンパクトなボディサイズながら、対大型車に対する衝突安全性とセキュリティ面での安全性を兼ね備えたボディは、さながら現金輸送車のような堅牢感溢れるルックス。
金庫の扉を彷彿させるテールゲートや、鉄製シャッターが装備されたガラスなど、深夜の路上駐車でも室内の安全性を保つ機能が盛り込まれている。
タフな外観に対し、低反発マティリアルを駆使し観るからに柔らかなムードの室内は、明るい色使いもあって心休まる空間に仕上げられている。インテリアデザイナーのジョー・ベイカー氏は「防弾車の外観のタフさに対するヒューマンフレンドリーなインテリアというギャップがこの車のポイント」と語る。
リアゲートの内側にはシャープ社製で車載されるサイズとしては最大の45インチの大型液晶モニターを装備。フロントシートを反転させるとミニシアターに早変わり。
エンジンは「デュラトルク」2.0リットルターボディーゼルに5MTの組み合わせだ。
米国では加速度的に都市部の治安悪化が進んでおり、たしかに現実的な発想ではあるが、正直なところ楽しいコンセプトモデルとは言いがたい。