【東京オートサロン05】海外が注目、トヨタ MR-Sターボ

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トヨタが東京オートサロン(14−16日、幕張メッセ)に出展したコンセプトモデルのなかで海外の報道陣の人気を集めていたのが、軽量ミッドシップスポーツ、『MR-S TURBO TUNED by TTE』だ。

最大の目玉はエンジン。ノーマルのMR-Sに搭載される「1ZZ-FE」型1.8リットル直4は、もともとファミリーカー向けに開発されたエンジンで、最高出力は140psと大人しめだ。この1ZZに、ヨーロッパを拠点とするトヨタのモータースポーツディビジョン、TTEが開発したボルトオンターボキットを装着し、パワーを大幅に増強した。

スペックは発表されていないが、トヨタ関係者によれば、最高出力は圧縮比を下げずともノーマル比で約50PSアップが期待できるとのこと。かりに公称出力を190PSとすると、パワーウェイトレシオはボディ強化による重量増を考慮しても5kg台を達成できることになる。

大幅な性能向上を狙ったMR-S TURBO TUNED by TTEだが、コンセプトは「大人がさりげなく日常で使用できるアーバン・スポーツ」。カリカリのチューンドではなく、走りの質感の高さを開発目標としている。

ビルシュタインによる専用サスペンションキットは路面追従性の高さはもちろんのこと、ノーマルを大きくしのぐ乗り心地も提供している。エキゾーストパイプは大口径の左右2本出しタイプで、低周波に振られたエキゾーストノートもクラスを超えた質感を感じさせるという。

グレーマイカメタリックのシックなボディカラーとブラウンのレザーインテリアのコンビネーションは、チューニングカーにありがちな派手さをまったく感じさせないシックなもので、高級感あふれる装い。

企画を取り仕切ったトヨタの北田洋一氏は「スポーツカーの人気が低迷している現在、トヨタのスポーツモデルのラインナップも本当に少なくなってしまいました。ですが、ドライビングの楽しさという点では、ライトウェイトスポーツはいまだに輝きを失っていません」と語る。

「このMR-S TURBO TUNED by TTEのように、手持ちのラインナップを活用して、スポーツカーの持っている面白みをユーザーの皆さんに積極的に伝えていきたいと思っています」

MR-S TURBO TUNED by TTEの開発はまだ中途段階。ボディ補強、トレッド幅その他のディメンション見直しなど、開発はこれから佳境を迎える。実際に発売されるかどうかは未定だが、あくまで市販化を目指して開発を続行するという。俊足にして高質なライトウェイトスポーツの誕生に期待したい。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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