アメリカでベンツ『Eクラス』やBMW『5シリーズ』の上級グレードと正面から戦おうと開発しただけあり、なかなか質感高い。Dレンジをセレクトしアクセル踏むと、とってもスムーズなのだ。高級車の味=滑らかさだと考えていいだろう。ヨーロッパのプレミアムカーとじゅうぶん勝負できるクオリティを持っていると思う。
アクセルを踏み込めばパワフル! さすが300psはダテじゃなく、レッドゾーンまで気持ちよく回ってくれる。やっぱりホンダ車の持ち味って、素晴らしいエンジンでしょう。
面白いのは新しい4WDシステム。アクセルを踏みながらハンドルを切ると、驚くほど自然に曲がっていく。というかクルマが曲がろうとしている感じ。ホンダはFFでもなくFRでもない味を追求したかったそうだけれど、上手に育てていけば高く評価されるんじゃなかろうか。ただ現時点では、荒れた道での直進安定性など、若干煮詰め不足な面もあります。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★★☆
国沢光宏| 自動車評論家
学生時代から執筆活動を開始。現在、CARトップ、ベストカーなどに寄稿する一方、AM/FM局でのパーソナリティ、WRC解説も行う。クルマ選びからドライビングテクニック、業界ニュースなど、広く深くが取材目標。