日本国内でAVNの確固たる市場を築き上げたイクリプス(富士通テン)が、北米市場でAVNの最新モデルを相次いで投入する。ラスベガスで開催中のCES=コンシューマー・エレクトロニクス・ショーに展示した。
昨04年、イクリプスはDVDナビを搭載したAVNを北米で初投入し、「発売したものの、どの程度まで売れるか心配だった」(富士通テン)とする心配をよそに発売後約10カ月で約1万台を販売した。“カーナビ不毛の地”とも言われる北米市場だけに2000ドルを超える市販ナビゲーションがこれだけ売れたのは確かに驚きだ。
そのイクリプスが今年投入するのは昨年来のDVDナビ機と、HDDナビ搭載機の2モデル。HDDナビを北米市場で展開するのはイクリプスとしては初のことだ。そのHDDナビ搭載機は『AVN5495』で、30GB・HDDを搭載してタッチパネル機能付6.5型ワイドモニターを組み合わせる。
ちょっと見ると日本国内市場向けの『AVN6604』と似ているが、MDデッキを搭載していないのが違うところ。再生可能なAV機能は、DVDビデオ、CD・CD-R/RW、MP3、メモリースティック(マジックゲイト対応)で、それ以外に最大3000曲のミュージックジューク機能も備えている。
価格は2700ドルを予定している。
また、DVDナビ搭載機はAVN5495へと進化し、イクリプス独自のセキュリティ機能「ESN」が追加となって価格は1900ドルに抑えた。地図データは、日本国内がアイシンAWを主体に採用したのに対して、すでに先行して北米でのデータ整備を進めたデンソーのものを両機種ともに採用。これによって、地図データのソフト面での有利な展開を保てるという。