スバルが12月24日に発表した(1月4日発売)新型軽自動車『R1』。軽自動車枠より10cm以上短い全長を持つ、洒落た内外装のパーソナルコミューターというキャラクターで「スバルの目指す軽自動車のあり方を示す」(塚原穣・常務執行役員)ことを使命としている。
このR1の販売目標は年間1万台。1カ月あたりにならすとわずか800台あまりという少なさだ。スバルは2005年の軽自動車の年間販売台数を10万台に引き上げる計画だが、年販わずか1万台のR1の貢献度がいかほどのものになるのか気になるところだ。
塚原氏はこの点について、「R1はスバルの軽自動車のイメージを高める役割を担い、『R2』『プレオ』など既存モデルと合わせて10万台を達成できればいいと考えてます」と説明する。
「軽自動車市場では、スバルは小さいメーカー。スズキ、ダイハツなどの強豪がひしめいているところでいきなり高い目標を掲げてもダメです。R1も月販800台で満足と考えているわけではありません。チャンスがあればもっと上を狙いますよ」(塚原氏)。
価値観の多様化が進む軽自動車市場。その気運を作ったのは95年にレトロ風モデル『ヴィヴィオ・ビストロ』を世に問うた自分たちだという自負がスバルにはある。デザインに徹底的にこだわったR1で再び旋風を巻き起こせるか。