9月2日に発表・発売された日産『ムラーノ』。デザインの開発は2000年に始まり、「従来のSUVに満足できないユーザーをターゲットにした、新カテゴリーへのチャレンジだった」と豐田泰治プロダクトチーフデザイナー(PCD、デザイン本部、第1プロダクトデザイン部)。
「SUVと乗用車とのいわゆるクロスオーバーで、ムラーノの場合、SUVとセダンとの組み合わせです」と豐田PCD。外観は下半身がSUVで、上半身がスポーツセダンのイメージだ。これらを全体としてラグビーボールのような造形にまとめている。
そのせいか従来のクロスオーバーは、ワゴンベースの車体にSUVの足回り、というようにベース車種のイメージが透けて見えるものだが、ムラーノでは融合されている。新カテゴリーへの挑戦は、少なくともデザインについては達成できたのではないか。
ちなみに、同時期に登場したインフィニティのSUVクロスオーバー『FX』は、「SUVとスポーツカーとのクロスオーバー」(豐田PCD)だそうだ。「ムラーノはFFベース、FXはFRベースと違いもありますし、日産のモダンデザイン、インフィニティのパワフルで印象的なデザインという、ブランドの違いもあります」と豐田PCD。