コルト『プラス』の登場に合わせて、『コルト』も大幅なマイナーチェンジを実施した。エクステリアではフロントマスクのデザインを変更。中央のスリーダイヤマークがグリルの中に納まり、スッキリとしたデザインになった。
リヤではテールランプを上方に移し、リヤゲートガラス下端のデザインを変更。リアではフロントと対照的にスリーダイヤマークをより強調した。
搭載されるエンジンも全面的に変更され、ドイツのMDCパワー社の直列4気筒、1.3リッターと1.5リッターになった。このエンジンは重量も軽く、最高出力も1.3リッターで2ps、1.5リッターで7psも向上している。エンジンは滑らかさが増しており、走りの質感が増している。ミッションは変更がなくCVTが組み合わされているが、シフトレバーはスマートシフトと呼ばれるコラムシフトのほかに、フロアシフトも選ぶことができるようになっている。
また、コルトプラス同様に1.5リッターターボエンジンの『ラリーアート』もラインナップされている。これは従来の三菱製1.5リッターエンジンにターボを組み合わせたもので、147psの最高出力を発揮する。コルトのほうが車両重量が軽いぶん、より鋭いターボの加速感を味わうことができ、最近のコンパクトカーにはなかった、やんちゃな雰囲気がある。
このエンジンについて吉松広彰さん(三菱自動車商品企画本部FF系開発センタープロジェクトマネージャー)は「ヨーロッパでもコンパクトカーの競争は激化を極めており、何かポイントになるものが必要でした。そこでターボエンジンを導入することになり、それを日本でも展開するカタチになりました。今はCVTしかありませんが、いずれ欧州で出すマニュアルも追加したいと思います」と語る。
ターボエンジンをラインナップするにあたり、ボディにも補強が加えられ、その補強は標準仕様車にも採用されているので、標準仕様もマイナー前に比べ、コーナリング時の挙動が安定している。
コルトはマイナーチェンジによって、内外装の質感アップはもちろん、新型エンジンによる動力性能アップを実現した。さらにエンジンの軽量化やボディ剛性の向上により、走りの面に進化が感じられる好感の持てる内容だ。