愛知万博(愛・地球博)トヨタグループ館の“主役”というべき存在。それは楽器演奏を行う『パートナーロボット』であることには間違いない。
こちらも今年3月に発表され、ITS世界会議のオープニングイベントまで使われたタイプとは違い、その進化型となっている。
一見してすぐにわかるのは、2足歩行型ロボットが全体的にスリムになり、より人間らしいスタイリングとしてきたことだ。
肩幅は広く、ウエストは締まっていて、足は細い…など、プロトタイプとは外観からして明らかに異なっている点が多い。もちろん内部構造についても、かなりの改良が加えられているようだ。
また、これまでは人工唇の技術をアピールするため、吹奏楽器を演奏するタイプのみがつくられていたが、今回のプレビューでは打楽器(シンセドラム)を演奏するタイプが初めて登場している。
吹奏楽器を演奏するためには細やかな指の動きが必要となる。要求されるのは繊細なコントロールだが、打楽器用では力強さという、これとは相反するような挙動が求められるのだ。
プレビーではトランペット、チューバ、そしてドラム担当の3体が楽器演奏用として登場しているが、演奏は非常に安定していた。本番では7体での演奏(DJ用も1体が加わり、総勢で8体)となるが、多人数(!?)での演奏でも調和が保てているのかなど、興味を引かれることは山ほどある。
日本のロボット技術がどこまで進むのか。そのイニシアティブを自動車メーカーが今後も取り続けるのかなど、その動向には目が離せない。