【トヨタ・マジェスタ発表】低速追従モードは怠慢装置ではない

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トヨタ『クラウンマジェスタ』には、量販車としては世界初の採用となる「低速追従モード」付きのレーダークルーズコントロールがオプション設定されている。30km/h以下で前走車に追従し、車間維持だけではなく、ブレーキ操作まで行ってくれるものだ。

一見、自動運転のようにも思えてくるが、開発を担当した第2電子技術部・第24電子室の古居信之グループ長は「あくまでも運転を補助する装置で、完全な自動装置ではない」と強調する。

低速追従モードは、標準設定されているカーナビと連動しており、「高速道路などの自動車専用道を走行している」とナビが判断したときしかセットできないようになっている。

バンパー下部にセットされたレーザーレーダーで前走するクルマとの距離を測定し、渋滞中など30km/h以下で走行している際に適切な車間距離をシステムが維持する。前走のクルマがブレーキを踏んで車間が急減少したときには、ブザー音とメーターパネル内のディスプレー装置でドライバーに対してブレーキを自分で踏むように促すようになっている。

万が一、この告知をドライバーが無視したり、気づくのが遅れて減速操作が間に合わない…といった場合には、クルマが自動的に停止までブレーキを掛ける。ただし、ブレーキを保持するシステムはなく、0km/hまで落ちて停止した後はただちにシステムが解除。そのままクリープ現象によってクルマは再び前進してしまう。このあたりが「完全な自動装置ではない」とされる部分である。一度解除されたシステムは、人間の手によって再び投入する必要があるからだ。

低速追従モードのセットにも、最低3回のボタン操作が必要となるのだが、これもドライバー自身に「モードを投入する」ということを実感させるため、あえて手順を煩雑にしてあるという。

古居グループ長は「運転操作をアシストすることはできるが、それによってドライバーが慢心するようなことがあってはならない。自らの足によるブレーキ操作を促すのも、これが運転支援装置だから」と繰り返し、「このシステムの普及させるには、こうした実情を啓蒙することも重要だ」と指摘する。

《石田真一》

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