8輪の電気自動車『KAZ』で311km/hを達成した慶応大学は、400km/hを狙うプロジェクト『ELIICA』(エリーカ)のモックアップを展示している。エリーカはKAZ(カズ)と同様に産学共同プロジェクトとして進められていて、38の企業が協賛しているもの。
エリーカはスポーツカーとラグジュアリーセダンの性格を併せ持つクロスオーバー車で5人乗り。風洞実験で空力性能を検証した優雅なデザインを纏い、ホイール内にモーターを収めたインホイール・モーターやリチウムイオン電池、走行のためのメカニズムをすべて床下のアルミ製シャシーに収納したコンポーネントビルトイン式フレームなど、新技術も満載している。
シャシーはすでに完成しており、慶応大学では04年の春に南イタリアのナルド高速周回路で走行試験を行なう予定で、現在は走行車両を製作中とのこと。ただし学生自身が組み立てているわけではないそうだが……。しかしモーターショーのブースや配られるパンフレットのデザイン、会場の説明員など展示にかかわるすべてを学生たちがみずからプロデュース・運営しているという。