フィアットがトップ人事を指名……だけど

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経営再建中のフィアットのジュゼッペ・ムーチョ社長は、2月に経営の指揮をとり始めて以来、初めての主要なトップ人事を行うことを決めた。

トラック部門のIVECOには、ジョセ・マリア・アラポント氏を指名した。同氏は、自動車部品メーカーのデルファイで、国際部門のプレジデント、セールス・マーケティング部門のバイス・プレジデンドをつとめるやり手だ。

一方、赤字の続く乗用車部門には、フォード欧州の社長を8月に辞めたばかりのマーチン・リーチ氏を指名した。ただし、同氏とフォードの間には、競争を回避するための契約(non-competitive clause)が結ばれており、フォード退社後9カ月間は他の会社に就任できない。特にライバルのGMグループのフィアットに就任するとあっては、同契約を無効にすることは考えにくい。

ムーチョ社長は、9カ月待つ方針であると伝えられているが、今期決算でも大幅な赤字が見込まれているため、悠長なことを言っていられないのも事実。場合によっては、別の人物を指名する可能性もありそうだ。

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