【テレマティクス第三勢力】オムロンとモバイルキャスト、共同で市場参入

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【テレマティクス第三勢力】オムロンとモバイルキャスト、共同で市場参入
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オムロンとIT系ベンチャーのモバイルキャストは22日、自動車メーカーなどに依存しない独立系としては初めて、総合ポータル的なテレマティクス事業に参入することを発表した。早ければ2003年春からネットを使った音楽配信サービスを開始する。トヨタ『G-BOOK』や、ホンダ『インターナビ・プレミアムクラブ』は、いわば「自動車メーカー主導のテレマティクス」だった。しかし、両社が来春から提供するサービスは、「メーカーに依存しない第三勢力」となるものだ。

オムロンが手掛けるのは、「TAS」(Telematics Application Server)と呼ばれる車載サーバーの開発や生産だ。機器は独自のテレマティクス技術を持たない自動車メーカーや、カーオーディオメーカーに販売し、個人ユーザーはそれらをディーラーオプションや後付け機器として使うことになる。

モバイルキャストは、ポータルサイト機能と課金ゲートウェイ機能を備えた「MTC」(Mobilecast Telematics Center)をKDDIの情報センター内に設置。各種コンテンツ事業者から集めたメニューを集約してユーザーに提供するとともに、利用料金の回収なども担当する。サービス開始当初は音楽コンテンツの配信からスタートし、今後は段階的に他の分野(観光情報の提供や、ロードサービスとのリンクなど)に勢力を拡大していく。

TASにはKDDIの「CDMA2000 1X」に対応した通信モジュールが内蔵されており、MTCとの間を専用の回線で結ぶ。テレマティクスサービスの根幹となる部分を両社がパッケージした形で提供することにより、これまでテレマティクスへの参入を見送ってきた小規模の自動車メーカーや、オーディオメーカーが販売する後付け機器にもテレマティクスを導入する道筋が開けたのではないかという。

《石田真一》

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