【新聞ウォッチ】聖域崩壊? GMの加入申請に怯える自工会

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気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2001年1月30日付

●クライスラー経営不振で、北米部門2万6,000人削減、6工場閉鎖へ (東京・1面)

●自工会調べ「自動車輸出、3年ぶりプラス、アジア、北米向け好調」(産経・6面)

●埼玉もディーゼル車規制条例案、運転禁止の命令も(毎日・1面)

●国土交通省、ETC導入千葉県中心に3月30日から63カ所で実施 (毎日・13面)

●21世紀日本企業・再生編「自立を目指して」系列の甘え許さず、ゴーン計画で生産方式転換(読売・9面)

●三菱自動車、新型「ランサーエボリューション」4WD機能改善し発売へ(読売・11面)

●車を共用、カーシェアリングの試み、各地で始まる(読売・22面)

●GM本丸に、加入申請に自工会困惑、過去に例なし(朝日・10面)

●日石三菱、ガソリン卸値0.3円値下げへ(朝日・10面)

●自動車保険料値下げ加速、東京海上など損保各社が企業向け平均3%引き下げ(日経・7面)

●いすゞ、富士重工、スズキ、新車開発用3次元CAD、米GMと共通化(日経・11面)

ひとくちコメント

独ダイムラーに“身売り”した米ビッグスリーの一角、北米の旧クライスラーが大胆なリストラ計画を発表した。きょうは産経ほか、各紙が一面の準トップ扱いで報じているが、国内の自動車関係者は日本自動車工業会(自工会)に、米ゼネラルモーターズ(GM)が加入申請したニュースも気にかかる。

先週27日付の読売夕刊がスクープしたのをきょうは朝日などが追随しているが、GMはいすゞ、富士重工、スズキと資本提携しているほか、再建中の日産、マツダ、三菱はそれぞれの提携先から派遣された外国人が経営トップに君臨している。ところが、自工会は国内メーカーの“聖域”で外国メーカーは加入でないように定款にも定めている。

グローバル化が加速するなかで、自工会そのものが閉鎖的な存在で、それに業を煮やした奥田会長は就任直後から、「会議室に同時通訳の設備を設けるように」と事務局に指示するなど、外資の導入には前向き。

GMの加入も時間の問題とみられるが、併せてモーターショーの運営母体の「自工振」との統廃合も検討課題として浮上しており、「何も変えないことが最も悪いこと」という“奥田節”に怯える事務局の関係者も……。

《福田俊之》

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