ダッジ『スーパー8ヘミ』は50年代のビッグセダンを否応無しに思い起こさせるレトロデザインだ。クライスラーがデトロイトで発表したコンセプトカー群は、何年か前のダッジ『バイパー』やクライスラー『PTクルーザー』のように常識を撃ち破る(前例にならうなら何台かは量産化される?)。
ダッジ『スーパー8ヘミ』のエンジンは試作の5.7リットルV8、バルブ開閉がプッシュロッド方式だ。「ヘミ」というのは「ヘミスフェリカル」=半球燃焼室シリンダーを意味し、やはり50年代に流行した技術だ。
広々としたインテリアは、最新技術を感じさせると同時に、古き良きアメリカのダイナーやジュークポックスをモチーフにしている。座席からの見晴しはよく、着座位置が高いのでクルマや交通の流れをコントロールする感覚を得られる。
クライスラーの先行デザイン戦略担当副社長フリーマン・トーマスは、スーパー8ヘミを“オールアメリカン・セダン”と定義しながらも、スタイリング要素はダッジのトラックやSUVから流用している、とも語っている。