【メルセデスベンツ EQA 新型試乗】“EQ感”がより増した、シリーズ最小モデル…島崎七生人

メルセデスベンツ EQA 250+
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文字どおり星の数ほど……というより、数え違いがなければ187個の小さなメルセデスベンツの星がちりばめられた新しいマスクは目をひくようだ。試乗中、路上ですれ違った『GLA』の男性オーナーに目敏く見つけられ、コチラに視線を向けているのがわかった。

メルセデスベンツ EQA 250+メルセデスベンツ EQA 250+

『EQA』は、メルセデスベンツのSUVタイプのEV、『EQC』に次ぐモデルとして2021年4月に登場。それから3年目のタイミングでリリースされた今回の新型では、前述のとおりグリルのデザインを改めるなどフェイスリフトを実施。ICEのGLAとは外観上の雰囲気の差別化を図ることで“EQ感”がより増した。

もちろんグレード名が「EQA 250+」へと改められたとおり、スペックも大きくアップグレード。大きな変更点は、搭載する駆動用リチウムイオンバッテリー(総電力量)が70.5kWhに増強されたこと。これによりWLTCモードの一充電走行距離が591kmに伸びた。充電はこれまで同様、6.0kWまでの交流普通充電(200V・30A)と100kwまでの直流急速充電(CHAdeMO)に対応する。

◆EQシリーズ最小らしい小気味よい挙動と、直進の安定感

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試乗車はEQA 250+(771万円)にAMGラインパッケージほか計133.6万円のオプションが選択された状態。20インチAMGアルミホイール、しっかりとした風合いのレザーシート、パノラミックスライディングルーフ、ボディ色の鮮やかなスペクトラルブルーなどはオプションにより装着されたもの。標準装備の数々を含め、クルマの仕様的には十分に充実した内容といえるものとなっていた。

走りはこれまでのEQシリーズ同様になめらかな加・減速が味わえるものだった。乗り味は車重(2020kg)と全高(1850mm)を前提とした引き締まったものだが、EQシリーズの最小モデルらしい小気味よい挙動が持ち味。その一方で高速巡航時の直進安定性の高さにも安心感がある。

室内スペースはGLAに対して後席のフロアがやや持ち上がり、相対的に座面の位置が低い。我が家の乗り心地/NVH評価担当者のシュン(柴犬・オス・2歳・体重15kg)を乗せる際に足元にセットして使う“置き台”より座面のほうが低く、上に敷くボアのマットが通常より後方が沈んだ斜めの状態になった。

◆自宅充電が可能なら明日からでも生活に取り込める

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今回の試乗では計528kmを走行。途中、387.2kmまで走行した日に、どこかでバッテリー残量に余裕を持たせて充電するつもりが、1基しかない充電スポットが使用中であるなどいくつかの事情が重なり充電を見送り。

結局、“高電圧バッテリーを充電してください”の表示(残量11%、モーターのシンボルマークが黄色に)を見たところで、立ち寄った充電スポットで選択可能な中で最長の30分の急速充電を1度行ない(残量33%、152km/MAX 177kmに回復)、最終的に21%の残量表示まで見たところで、走行モード、運転のしかた、モーターの特性の見極めなどあまり気を遣わなかったあくまでも自然体の試乗は終了。

すでにEVユーザーの方には何を今さら……と言われそうだが、V2H、V2Lも可能であり、自宅に充電設備を設置したなら、明日からでも自分の生活スタイルの中に自然に取りこめる(取りこみたい)と実感した。

メルセデスベンツ EQA 250+メルセデスベンツ EQA 250+

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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