「開かずの踏切」対策実証実験が始まる…駅構内を迂回

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「開かずの踏切」対策実証実験が始まる…駅構内を迂回
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国土交通省は9日、東京・中野の西武鉄道新宿線都立家政駅と大阪・枚方の京阪電鉄京阪本線枚方公園駅で「駅構内通路を利用した『開かずの踏切』対策に関する実証実験」を開始した。歩行者が駅構内通路を踏切の迂回路として利用する。

実験は2月9日から3月13日までの平日に行なわれる。今回は、「開かずの踏切」(1時間中40分以上遮断するような踏切)における安全性の向上や交通の円滑化を図り、踏切待ちによる「イライラ感」などの不満解消を目的としている。

2008年2月にも同様の実験が行なわれているが、今回はこれまでの紙製通行券に代わり実験用ICカードを導入。改札口に設置した専用のカードリーダーにタッチすることで通行できる仕組みで、実験用ICカードは実用化を想定しSuica、PASMO、ICOCAなどのICカードと同様のシステム(FeliCa)を採用している。

都立家政駅の実験現場は、クルマが一方通行路の1車線。現場は踏切が開くのを待つクルマと自転車と歩行者で通勤通学時間帯を中心に断続的に混雑する。実験を終えた地元の女子中学生2人組は、「部活動の帰りや塾へ向かうときに15分から20分も踏切前で待つときがある。駅の中を通れるようになれば遅れないし安全。すごく便利」と語っていた。

現場で実験を観察する国土技術研究センター調査第三部の伊東孝祐博士は、「純粋に踏切を渡って向こう側へ行く人は1時間あたり50人から100人。一番の目的はこうした歩行者の安全と踏切待ちによるイライラ感などの解消。歩行者の安全性が向上すれば、同一平面上で待機するクルマなどの安全向上にもつながる」という。

また今後の課題について、伊東博士は「一般道を歩く人が鉄道会社の敷地に入ることになるので、万が一事故が起こったときに誰が主導をとって対応するかや、各事業者の責任分担などが検討課題となるだろう」とも話していた。

《レスポンス編集部》

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